「恐怖のボルネオ島」は、ボルネオ島で内科医として働く筆者が、30話余りの怖い話を収集して作られた短編集だ。
本著に描かれている不可思議な物語は実際にあった話だ。それらの物語を、ボルネオ島に住む人々や、それぞれの話との関連性についてを独自に考察していく。本著に書かれたこれらの話のほとんどは「めでたしめでたし」で終わるようなものではないことを、最初に警告しておくこととしよう。
ほとんどの話は、説明がつかず、答えの出ないままに終わっている。本著に書かれた話は、それを前提として体験者が筆者へと共有したものとなっている。